メタバース空間で銀行を活用できる?銀行業界のメタバース進出の事例を紹介
近年、注目を集めているメタバース。金融業界でも、メタバースを活用した取り組みが活発化しています。
本記事では、銀行業界におけるメタバースの活用事例を紹介し、メタバース空間で銀行がどのように活用できるのかを解説します。
メタバースについてもっと知りたいという方はぜひ最後までご覧ください!
メタバースとは?
近年、注目を集めているメタバースですが、まだ具体的なイメージが湧かない人も多いのではないでしょうか。
メタバースとは、インターネット上に構築された3D仮想空間のことです。アバターを介して、ほかのユーザーと交流したり、様々なコンテンツを楽しめます。
メタバースとは
メタバースの仮想空間では、VRヘッドセットなどのデバイスを用いることで、まるでその仮想空間に入り込んだかのような感覚で、様々な体験ができます。
3次元の仮想空間
メタバースは、単なるゲーム空間ではありません。現実世界とは異なる、もう一つの世界として、様々な活動が行われています。
メタバース空間では、「アバター」と呼ばれる自分の分身を作成し、ほかのユーザーと交流したり、イベントに参加したり、バーチャルオフィスで仕事もできます。
VR技術の発展などから急速に発展している
メタバースは、VR技術の発展によって、よりリアルな体験ができるようになり、急速に発展しています。
VRヘッドセットを装着することで、視覚だけでなく聴覚や触覚も刺激され、まるで実際にその場にいるかのような感覚を味わえます。
あらゆる新規ビジネスへの可能性が高まっている
メタバースは、エンターテイメントやゲームだけでなく、教育、医療、金融など、あらゆる分野での活用が期待されています。
例えば、メタバース空間でバーチャル授業や遠隔医療、金融商品の取引など、これまで不可能だったことが可能になることが期待されています。
メタバースは、私たちの生活や社会を大きく変える可能性を秘めた、まさに『未来の技術』と言えるでしょう。
金融・銀行業界におけるメタバースを活用するメリット
メタバースを活用することで、お客様に従来の枠を超えた新たなサービスを提供したり、業務効率化を実現できます。
ここでは、金融・銀行業界におけるメタバース活用メリットについて、具体的に5つのポイントをご紹介します。
新しい営業チャネルを展開できる
メタバース空間上にバーチャル支店を開設することで、時間や場所に縛られない新しい営業チャネルを展開できます。
自宅や外出先から、アバターを介して銀行員と対面で相談したり、金融商品の説明を受けたりできます。
従来の店舗型営業では難しかった、24時間365日対応や、遠隔地の顧客へのアプローチも可能になります。
金融業務に活用できる
メタバース空間は、金融業務にも活用できます。
例えば、融資審査では、メタバース空間で顧客の事業内容や資産状況をバーチャル見学することで、より詳細な情報収集が可能になります。
また、資産運用サービスでは、メタバース空間で顧客の投資目標やリスク許容度に合わせて、最適なポートフォリオを提案することができます。
サービスの幅が広がる
メタバース空間では、金融商品やサービス以外にも、様々なサービスを提供できます。
例えば、メタバース空間で金融セミナーや投資イベントを開催したり、NFTアートなどのデジタル資産を取り扱えます。
広告や広報活動に活用できる
メタバース空間は、広告や広報活動にも活用できます。
例えば、
- メタバース空間でバーチャル展示会を開催
- 企業理念や商品・サービスの魅力を伝えるバーチャル体験を提供
など、アイデア次第であらゆることが可能となります。
メタバースを活用することで、より多くの人に銀行の情報を届け、ブランドイメージを向上させることができます。
採用活動に活用できる
メタバース空間は、採用活動にも活用できます。
例えば、メタバース空間で企業説明会や面接を開催したり、バーチャルオフィス体験を提供したりと、あらゆる活動ができます。
メタバースを活用することで、より多くの学生に銀行の魅力を伝え、優秀な人材を獲得できる可能性が高まります。
銀行業界でメタバースが注目されている!
ここからは、実際に銀行業界でメタバースが活用されている事例をご紹介します。
世界的に広がりつつあるメタバースを活用した銀行業務
メタバースは、エンターテイメントやゲームだけでなく、教育、医療、金融など、あらゆる分野での活用が期待されています。
銀行業界でも、メタバースを活用することで、顧客体験の向上、業務効率化、新たな収益源となることが期待されています。
具体的には、以下のようなメタバース活用例が考えられます。
- バーチャル支店:メタバース空間上にバーチャル支店を開設することで、時間や場所に縛られない顧客対応が可能になります。
- 金融商品の説明:メタバース空間で3DモデルやVR技術を用いて金融商品の説明を行うことで、顧客の理解を深められます。
- 資産運用:メタバース空間で顧客の投資目標やリスク許容度に合わせて、最適なポートフォリオを提案できます。
- 融資審査:メタバース空間で顧客の事業内容や資産状況をバーチャル見学することで、より詳細な情報収集が可能になります。
- 研修:メタバース空間でVRシミュレーションを用いて、行員向けの研修を行えます。
- イベント開催:メタバース空間で金融セミナーや投資イベントを開催できます。
銀行でメタバースを活用している事例
すでに、国内外の銀行でメタバースを活用した取り組みが始まっています。
静岡銀行
静岡銀行は、メタバースプラットフォーム「メタテラス」上でバーチャル支店を開設し、商品内容を確認できたり、ATM手数料を調べたりできます。
みずほ銀行
メタバースイベント「M’s Salon メタバース展示会」が開催されました。通常のイベントと比較して、普段イベントに参加しない方がイベントに参加してくれるなどの集客面や気軽にイベントが開催できるというメリットがありました。
三菱UFJ信託銀行
三菱UFJ信託銀行では、メタバースプラットフォーム「Cluster」上で、新卒採用イベントを実施しました。メタバース上の会場では、会社紹介や人事部とコミュニケーションがとれたり、内定者との座談会が実施されました。
JPモルガン
JPモルガンはメタバース空間である「ディセントラランド(Decentraland)」に仮想の店舗(ラウンジ)を開設しました。
ユーザーはアバターを通して店舗を訪れ、暗号資産に関する情報が得られます。
メガバンクでも地銀でも活用できるメタバース
メタバースは規模の大小に関わらず、多くの銀行にとって有益なツールとなる可能性を秘めています。
メガバンクはメタバースを活用することで、全国各地にバーチャル支店を開設し、顧客基盤を拡大できます。
一方、地方銀行はであれば、地域密着型のサービスを提供し、顧客とのエンゲージメントを高めることができます。
このように、メタバースは銀行業界に大きな変革をもたらす可能性を秘めた技術です。今後、メタバースを積極的に活用していく銀行は、競争を勝ち抜き、未来を切り開いていくことができるでしょう。
金融業界全体でメタバースの活用が進んでいる
メタバースは、金融業界にとって大きな変革をもたらす可能性を秘めた技術です。
今後は、より多くの銀行がメタバースに参入し、様々なサービスが提供されることが予想されます。
メタバースは金融機関にとって、顧客との接点を増やし、新たな収益源を創出する、不可欠なツールとなるでしょう。
まとめ
銀行業界におけるメタバースの活用は、まだ始まったばかりの新しい事業分野です。
しかし、この数年でも世界中の多くの銀行がメタバースを活用して、新しい事業やサービスを切り開いていることがわかります。
さらに、メタバースそのものが発展途上であるがゆえに、銀行業界に大きな変革をもたらす可能性を大いに秘めています。
今後、メタバース空間における銀行サービスはますます進化していくでしょう。