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ARを活用した新感覚ライブとは?ARライブのメリットとデメリットを紹介

作成者: STYLY SalesPromotion編集部|Jul 8, 2024 8:45:35 AM

新型コロナウイルスの影響でライブは現場で楽しむものでなくスマートフォンやタブレット、PCなどのデバイスを使用したライブ配信が増えています。

それだけでなくIT開発の急速な技術発展と普及により、音楽業界でもARを活用する機会が増えているのです。

中でも、現実世界と仮想空間を組み合わせた新感覚のライブであるARライブが、注目を集めています。

今回は、現実世界と3D・CGが融合された新感覚のARライブについて、ご紹介します。

ARライブとは?

まずはARについて簡単にご紹介し、続いてARライブがどういったものかその仕組みについて、ご説明します。

 

ARとは?

「AR」とは、現実世界に3DCGの画像、映像を重ね合わせることです。

 

ARとは「拡張現実」のこと

ARは「Augmented Reality」の略で、日本語訳すると「拡張現実」です。

スマートフォンやタブレット、スマートグラスを通して3D、CGで作られたデジタル情報を、現実の風景に添付します。

 

「AR演出」とは?

「AR演出」とは、ARを使用して現実世界では実在しない画像、映像をスマートフォンを始めとしたARに対応したデバイスの画面上に合成することです。

スマートフォンのカメラで現実の風景や紙面上のARコード、物をカメラで映すと

  • 動画
  • 音声
  • 360度の角度から楽しめる3DCG

といったコンテンツを楽しめます。

まるで本当に実在しているようなリアルな感覚を体験できるのです。

AR演出はバリエーションが豊富で、さまざまな業界・カテゴリで活用されています。

 

ARを使った新感覚のライブ!

ライブでAR演出を使った場合、どのような演出や楽しみ方ができるかの一例をご紹介します。

  • Xのツイートやユーザーコメントをリアルタイムでライブ会場に表示する
  • 3Dアニメーションのロゴや立体的な3Dオブジェクト、エフェクトの演出をする
  • 歌手の分身やバーチャルキャラクターを出現させる
  • ライブ会場以外でライブを楽しめる
  • ライブと並行して聖地巡礼イベントに参加できる
  • アーティストと生バンドのセッションができる

といったことがARライブではできます。

 

AR体験×ライブでリアル×バーチャルがコラボしたライブ!

ライブ会場では憧れのアーティストの歌や踊りといったパフォーマンスを体験することができます。

その体験をさらに楽しく、エンターテイメント性のあるものにしてくれるのがARです。

ARを使用したライブは

  • リアルだけのライブでは体感できないシーンを一瞬で切り替えるといったアクロバティックな演出をお客様に体感してもらえる
  • AR映像と音楽、光などをシンクロさせる演出ができる
  • 他のライブ会場にいる・いない人間のコメントをライブを見ながら確認できる

といったことが体験できます。

 

オンラインでもARライブが開催できる!

ARライブはオンラインでも開催・楽しむことができます。

メリットは

  • 自宅を始めとしたあらゆる場所でライブに参加できる
  • 新型コロナウイルス感染症のような世界規模の病気が流行したときも、非接触型なのでライブを楽しめる
  • ARという没入感のある最新テクノロジーにより、まるでライブ会場にいるのと同じ体験ができる

といった点です。

 

二次元とのコラボも可能

従来では考えられなかった、現実には存在しないニ次元・バーチャルのキャラクターが生身の人間のようにライブで歌い、踊る演出もARでは実現可能です。

合計登録者数は7300万人超え、ANYCOLOR株式会社が運営するVTuber/国内最大級の人気を誇るバーチャルタレントグループ、「にじさんじ」のARライブは人気は絶大です。

2021年7月31日、8月1日に行われた「にじさんじ AR STAGE “LIGHT UP TONES”」はブログやSNS、YouTubeチャンネルでの感想レポートが多く見受けられ、DVD・Blu-rayの評価も高いです。

また2024年4月14日に行われた「NIJISANJI EN AR LIVE “COLORS”」は公式X(旧・Twitter)で国内外問わず1万8千以上のいいねがつきました。

 

 

ARをライブに活用するメリット

それでは実際にARをライブに活用した際のメリットを

  • ライブ主催者側
  • ライブ観客側

の視点からご紹介します。

 

ライブ主催者側におけるメリット

ライブ主催者側におけるメリットは

  • 収益アップにつながる
  • 特別なデバイスを用意せずに楽しんでもらえる
  • PRや広告などにも活用できる

の3つです。

 

収益アップにつながる

ARライブと真新しいライブ形態により、新規顧客層の獲得につなげることができます。

またARをグッズ販売の促進に利用すれば、売上向上につながる可能性が高いです。

長期的な目で見れば、ARをライブに導入した方が収益アップを見込めます。

 

特別なデバイスを用意せずに楽しんでもらえる

ARライブはお客様がお持ちのスマートフォンやタブレット、PCを利用する形です。

お客様側にARをお気軽に楽しんでいただけます。

ライブ主催者側は、VRゴーグルや専用機材を準備する手間やコストを抑えることができます。

 

PRや広告などにも活用できる

現在PRや広告にARマーカーが活用されていますが、2019年1月に開催されたデジタルエンターテイメントワールド(DEW)で、「Unity」のAR・VR広告改革の責任者Tony Parisi氏は、メディアにおける広告効果のランキングづけを以下のようにしました。

  1. ライブイベント
  2. VR・MR体験
  3. ARアプリ

つまりARライブを行えば、企業のPRや広告に絶大な効果が期待できるということです。

 

ライブ観客側におけるメリット

ライブ観客側におけるメリットは

  • 現地に行けなくても臨場感あるライブが体験できる
  • バーチャルの世界のキャラクターとも楽しめる
  • 今まで体験したことのないライブ体験が楽しめる

の3つです。

 

ARライブのデメリットと注意点

どんなものにもメリットがあれば、反対にデメリットがあります。

ARライブのデメリットと注意点についてご説明します。

 

ARライブのデメリット

ARライブの主なデメリットは

  • ARライブの認知度がまだ低いため、参加方法がわからない人がいる
  • ARを導入する際の初期費用がかかる
  • スマートフォンやタブレット、PC、スマートグラスと必要なものがある。デバイスを持っていない人はライブに参加できない
  • あらかじめアプリのダウンロードをしていないと体感できない
  • 5Gなど高速ネット回線に依存する

 

 

実際にARをライブに取り入れた事例

それでは実際にARライブを行った事例を3つご紹介します。

これからARライブの導入を考えている・ARライブに行こうと思っている方は、通常のライブと比べて、どんな変化があったのかを参考にしてください。

 

事例1 NEWVIEW ULTRA XR LIVE

株式会社Psychic VR Lab、株式会社パルコ、株式会社ロフトワークによる共同プロジェクト「NEWVIEW」で、2022年12月23日〜12月25日の3日間「NEWVIEW FEST 2022」が開催されました。

その中で、VTuberであるキズナアイの「歌唱AI」として開発された「#kzn」による「NEWVIEW ULTRA XR LIVE」が展開されました。

ライブの演出が豪華で、ファンにも好評だったようです。

 

事前体験AR

事前体験ARとして、2022年12月16日から12月22日まで渋谷スクランブル交差点で#kznがライブに向けた準備を行う様子が見られるARコンテンツも配信されました。

 

ロケーションフリーAR

世界的アーティストSteve Aoki と#kznがコラボしました。

「Movie Star ft. MOD SUN & Global Dan (#kzn&TeddyLoid Remix)」でパフォーマンスを披露する#kznを、渋谷スクランブル交差点以外の場所でも視聴できるARコンテンツです。2022年12月23日〜12月25日の3日間限定で体験できました。

XR演出は VRクラブ「GHOSTCLUB」のクリエイターである0b4k3氏とphi16氏が担当しました。

 

事例2 GLAY GLAY NAVIGATION

「GLAY NAVIGATION(通称:グレナビ)」は、「有限会社ラバーソウル」は、有限会社ラバーソウル主催の音声AR技術を利用した聖地巡礼イベントであり、2018年8月23日から27日までの5日間限定で開催されました。

大型野外ライブ「GLAY×HOKKAIDO 150 GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Vol.3」と同時に行われ、参加費は無料です。

 

ファン悶絶の貴重トーク

グレナビは、北海道函館市の「緑の島」の19ヵ所をめぐりながら、GLAYの爆笑トークやレア情報をアプリで聞くことができます。

ファンはGLAYトークを聞きながら緑の島の歴史や魅力を目にして実際に体感し、ファン同士で共有することができました。

 

人流増加と地域振興

イベント開催期間中に、コンテンツが用意されたGLAY×HOKKAIDO 150 GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Vol.3の開催地である緑の島の人流は、112%増加しました。GLAYの地元であり、GLAYとコラボした函館市の地域振興につながりました。

 

事例3 いきものがかり「WHO?」Special Experience in Sony Store

いきものがかりは全国5大都市のソニーストアでライブを体験できるイベント「いきものがかり「WHO?」Special Experience in Sony Store」を2020年3月15日〜4月4日まで開催しました。

 

感染症対策

新型コロナウイルス感染症のように、世界規模の病気が流行した際でも自宅でライブを鑑賞することができると、いきものがかりは実証しました。

 

360度対応可能な3D映像

現実では体感できない360度どの角度からも見れる3Dのライブを見ることができます。

視聴者は今までにないライブの視聴法に新たな楽しみ方を見いだせます。

 

 

まとめ

今回の記事で、ARライブがどのようなものかイメージできましたか。

ARライブは

  • 会場だけでなく自宅や外出先でも楽しめる
  • バーチャルキャラクターが歌って踊る姿を目にできる
  • 開催側にも観客側にもメリットがある

という点が魅力です。

これからさらにアーティストたちのARライブは増えていくでしょう。

また、音楽以外の業界が参入したARライブが、行われる日も近いのかもしれませんね。