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AR×教育・学び|教育現場へのメリットと活用事例を紹介

作成者: STYLY SalesPromotion編集部|Jul 8, 2024 7:54:47 AM

ARが身近となっている今、どんな用途に活用されているかご存じでしょうか。

教育分野や企業の現場では、どのようにAR技術を使い、日常の学びと業務を革新的にしているのかをご紹介します。

ARとは?

AR(拡張現実)とは、現実世界にデジタル情報で作られた画像や情報をスマートフォンやタブレットなどの端末を重ね合わせて表示させる技術です。

例えば、スマートフォンで観光地の周囲を撮影すると、画面上に観光地の説明や風景が表れます。

現実世界に仮想のものが加わることで、様々な用途に使用され、新しい体験ができるようになっています。

 

ARは「Augmented Reality」(拡張現実)の略

ARとは、「Augmented Reality(オーグメンテッド・リアリティ)」(拡張現実)の略です。

 

現実世界にデジタルの情報を追加する技術

ARの技術とは、スマートフォン、タブレットなどの電子端末のカメラを通してデジタル情報を重ね合わせ、現実世界にデジタル情報を付与する技術です。

 

教育やビジネスなど幅広い分野で活用されている

最近では、ARがあらゆる分野で取り入れられています。

ゲーム、自治体、教育、スポーツなど様々な分野で活用されています。

  • ゲーム業界で人気のアプリ「ポケモンGo」
  • 自治体でのARを使った災害
  • 不動産・建築分野でARを使った営業
  • スポーツ分野でARを使ったスポーツ観戦
  • アパレル分野で実際に服や化粧品の使用した様子がARで映し出されるサービス

など、多くの分野で新しいビジネスやサービスに導入されています。

教育分野でもARを取り入れたアプリなどが注目を浴びています。

例えば、京都の歴史をテーマにした「バーチャル歴史京都AR」。

カメラで撮影された写実の映像を重ね合わせて、AR表示や360度パノラマ画像によるVR表示を通して、京都の歴史景観を視覚体験できるものとなっており、京都の歴史的な場所や出来事をARで可視化し、その時代の歴史に「立ち会う」ことができます。

このように、ARは教育分野でも多角的な学びと体験を多くの人に与えられる、新しい教育コンテンツと言えるでしょう。

 

VRとARの違いとは

VRとARの違いは以下になります。

  • VRはユーザーに対し、実体験に近い体験をVRデバイスを通して提供できる技術
  • ARは現実世界にデジタル情報をARデバイスを通して重ねる技術

また、VRは仮想世界での体験を求める場面で使われていることが多いです。

一方、ARはリアルタイムでカメラを通して現実世界に画像や3Dオブジェクトを重ね合わせることができるものとなっています。

 

ARを教育現場に活用するメリットとデメリット

教育現場でARを活用することには多くのメリットがありますが、一部のデメリットも存在します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

ARを教育に取り入れるメリット

ARを教育に取り入れるメリットとしては、

  • 3DCGにより視覚的な情報が見られるので学習の強化につながる
  • 学生の興味や好奇心を刺激し、学習に対するモチベーションが向上する
  • 初期費用が安い

では、それぞれ詳しく解説します。

 

3DCGを使ってより詳しく学べる

AR技術を活用すると、紙ベースの教材や動画教材に比べ、3DCGのリアルな映像を視覚的に見て、詳しく学べるようになります。

教育出版が提供している「星座早見AR」は、星空にスマートフォンカメラを向けると位置情報からその方位に合わせて星座の名前や位置を表示できます。

教科書に記載している写真より、実際の空と見比べながら体感的に星座を観察できます。

このように、ただ机上で学ぶだけでなく、楽しみつつもリアルに体験でき、印象に残る深い学びを提供できます。

教科書に載っている、オリオン座、カシオペヤ座などのたくさんの星座ごとに詳細な情報や興味深い事実が表示されるので、その場で学びながら楽しめます。

 

生徒がより主体的に学習できモチベーションがアップする

生徒が直接操作してARを表示することによって、教科書や従来の教材と比べて、学習へのモチベーションがアップします。

例えば、理科の実験で植物の成長過程を3Dで表示することで、教科書の画像では見えなかったものが目の前に現れることによって、理解の助けとなります。

こうすることで、「楽しかった」「また見たい!」といった生徒が増えていき、学びに主体性やモチベーションを与えられます。

 

初期費用をあまりかけずに導入できる

教育現場でARを導入する際に、初期費用をあまりかけずに導入できる方法があります。

教育用途に特化した無料のARアプリケーションは数多く存在しています。

  • 教育出版で提供されている「星座早見AR」
  • 株式会社大修館書店の辞書で活用された「ベーシックジーニアス英和辞典 第2版」
  • 京都の歴史をテーマにした「バーチャル歴史京都AR」

これらを上手に活用してみるのもおすすめです。

また、最近ではAR制作向けの無料ツールなども多数出ています。

多くのARアプリケーションは、市販のスマートフォンやタブレットで動作します。このように、比較的安価な端末を購入してARアプリを活用できます。

などにAR技術が活用されています。

 

オンライン授業の質が圧倒的に高まる

オンライン授業でARを使い、活用できる点では、

  • 遠い場所から授業に参加できる
  • リアルタイムで先生と生徒がディスカッションできる
  • 生徒の興味や学習スタイルに合ったARコンテンツの教材を提供できる

などが挙げられます。

オンライン授業を記録として残せば、わからなかった部分を後々動画で確認できる利点もあります。

生徒一人ひとりが自分のペースで学習を進める際に、ARを用いて理解できなかった内容を再確認したり、理解度を深めたい場合や興味がある部分を深堀するときに役立てることもできます。

 

ARを教育に取り入れるデメリットや課題

ARを教育に取り入れるデメリットや課題について、

  • 初期のコストと維持費
  • 技術的障害

などが挙げられます。

 

最新技術のため指導者のトレーニングが追いついていない

ARの技術は常に進化しており、新しいアプリケーション、ツール、機能などが開発されています。

しかし、教育現場で活用するためのサポートが不足しているため、ARのトレーニングプログラムが適切に行われないことがあります。

これらの技術の進歩に追いつくためには、指導者が都度、ARの勉学に励んだり、確認する必要があります。

 

実際にARを学習に取り入れた事例

ARを学習に取り入れた事例は世界中で増えており、多くの企業や教育機関が活用しています。

ここでは、具体的にどのように取り入れているのかを見ていきましょう!

 

Microsoft HoloLens

Microsoftによって開発されたARヘッドセットで、人間工学に基づいた独立型の自己完結型ホログラフィックデバイスです。

HoloLensは、企業や教育、産業分野で活用されています。

 

教育分野でのHoloLens活用

Microsoftは、教育分野専用のアプリケーションを開発し、ご自身にあったレッスンプランを活用できます。

様々な科目や分野において、学習能力の向上と生徒や教師がARを利用して細かい内容部分の理解を深められます。

 

3Dモデルを使用した視覚的体験

複雑な概念を3Dモデルを使用して、従来の教科書で表記されている平面的な画像よりも、よりリアルな視覚体験ができます。

学習分野ごとに立体的なモデルやシミュレーションを観察し、音声やビジュアルによりリアル体験を通して直感的な感覚を養えます。

例えば、生物学の授業で立体的な体内の器官や生物の細胞を観察できます。

観察するにあたって、細胞の始まりから終わりまでの詳細を視覚的な情報を得るとともに記憶に残りやすくなります。

 

ARKit

ARKitは、iPhoneやiPadなどのApple製品に搭載されているiOS向けのAR機能です。

教育分野で様々な用途で活用されています。

 

AR TOUR ~OCEAN~

アララ株式会社が手掛けるARアプリ「AR TOUR ~OCEAN~」を開発、提供がなされています。

スマートフォンを通して、現実世界に実物大のリアルな3DCGの魚類を出現させることができるARアプリです。

ARKitの空間認識技術を活かし、ユーザーがスマートフォンで360度どこをかざしても魚類を見て楽しめます。

ユーザーの周りを魚がすり抜けたり泳いだりしている様子を見て、まるで海の中にいるような体験を味わえます。

 

Solar System AR

Solar System ARは、太陽系と惑星が見られるように作られたアプリです。

ARKitを利用して、教室内で宇宙を再現できます。

惑星が動く軌道を現実空間に映し出し、時間がたつにつれてどう動いているのかを、生徒が宇宙の構造と動きについての理解を深められます。

 

Civilisations AR

Civilisations ARは、BBCが作成したアプリで日本語未対応ですが、世界の歴史や有名な遺物、芸術作品をARを通じて探索できます。

3D地球儀の表面を動かし、古代エジプトのミイラや寺院の大仏など、実物大のリアルな遺物が現れます。

英語の音声説明もあるので、歴史的背景をまとめて知ることができます。

 

AR×教育のアプリ・サービス事例

ARは教育分野において、学びに没入できる体験をアプリサービスとして提供しており、さまざまな教科の学習支援をしています。

 

Elements 4D

Elements 4Dは、化学に特化したAR技術です。

化学元素と元素の反応を説明する機能を備えたアプリです。

アプリを使って、紙で作る異なる元素ブロックを物理的に近づけることによって、これらがどういう風に化学反応を起こすかを視覚的に学べます。

例えば、水と酸素ブロックを近づけると、水が形成される様子が画面上で見られます。

 

Mondly AR

Mondly ARは、言語学習にアプローチしたアプリです。

教育分野では、学習者が新しい言語を学ぶにあたって31言語の中から選ぶことができ、コミュニケーションスキルを向上させることができます。

実際の物体をARで観察しながらその言語の名称や説明を学ぶことと、視覚と聴覚を使うので記憶に残りやすく、また言語学習における関連付けが容易になります。

言語学習がより楽しく、効果的になることが期待されています。

 

まとめ

最近では、教育分野や企業で効率を高める方法として、多くの企業や団体がAR分野に力を入れ始めています。

ARは比較的コストがかからず手軽に導入できるので、さまざまな業界のビジネスシーンで活用され、今後も大きく発展していくとされます。

ARを使用する学習者がそのポテンシャルを発揮できるように、今から触れて理解を深めてみることをおすすめします。